防犯フィルムは意味ない?効果・限界・CPマークの条件を専門店が解説

結論:防犯フィルムは、正しい製品と施工条件を選べば意味のある窓の侵入対策です。
ただし、ガラスを絶対に割れなくするものではありません。目的は、割れたガラスを保持して貫通しにくくし、侵入に時間をかけさせることです。
特に確認したいのが、官民合同会議の試験に合格したCPマーク対応の防犯フィルムです。ただ厚いフィルムを貼るだけでは、CPマークの条件を満たしません。
この記事では、防犯フィルムが「意味ない」といわれる理由、CPマークの正しい条件、効果の限界、費用や他の防犯対策との違いを窓ガラスフィルム施工専門店が簡潔に解説します。
防犯フィルムは本当に意味がある?
CPマーク対応の防犯フィルムを適切に施工することは、ガラス破りによる侵入に時間をかけさせる対策として意味があります。
警察庁によると、令和7年の住宅対象侵入窃盗は1万7,152件で、前年より7.2%増加しました。また、住宅の窓ガラスを破壊して押し入る悪質な侵入事件も発生しています。
警察庁の「住まいる防犯110番」では、一戸建住宅の場合、窓からの侵入が約6割を占めるとして、防犯フィルム・防犯ガラス・補助錠・ロック付きクレセントなどを案内しています。
防犯フィルムはガラスを割れなくするものではない
防犯フィルムを施工しても、強い衝撃を受ければガラス自体は割れることがあります。
防犯フィルムの役割は、割れたガラスをフィルムが保持し、工具などによる貫通や開口部の形成を遅らせることです。つまり、評価すべきなのは「割れるか」ではなく、侵入できる大きさの穴を短時間で開けられるかです。
防犯フィルムが「意味ない」状態になる5つの原因
| 原因 | 問題点 |
|---|---|
| 厚みだけで選ぶ | 350μm以上でも、CP適合製品とは限りません。 |
| 窓の一部分だけに貼る | CPマークでは部分貼りは認められず、ガラス露出部全面への施工が必要です。 |
| DIYで貼る | 製品・施工者・ガラス・サッシなどの条件を満たせず、CPマークを貼付できない場合があります。 |
| ガラスとの適合を確認しない | ガラスの厚み・構成・種類によって、CPマークの対象外になることがあります。 |
| 施錠や補助錠を軽視する | 窓が無施錠なら、フィルムの性能以前に侵入される可能性があります。 |
「準防犯フィルム」という呼び方について
販売上の名称として使われることがありますが、CPマークの付いた防犯建物部品を示す名称ではありません。防犯目的では、厚みや商品名だけでなく、CP適合製品かを確認しましょう。
CPマークとは?防犯性能試験の基準
CPマークは、警察庁・国土交通省・経済産業省と民間団体による官民合同会議が定めた「防犯性能の高い建物部品」の共通標章です。
「CP」はCrime Prevention(防犯)の頭文字です。ウインドウフィルムの場合、性能試験に合格した製品を定められた条件で施工したときに、CPマークを貼付できます。

防犯フィルムの主な試験
- 打ち破り試験:攻撃開始から1分以上、人体が通過できる状態にならないこと。
- こじ破り試験:攻撃開始から5分以上、人体が通過できる状態にならないこと。
- 焼き破り試験:攻撃開始から5分以上、人体が通過できる状態にならないこと。
関係機関の調査では、侵入に5分を超える時間がかかると、約7割の侵入者が諦めるとされています。
ただし、CPマークは所定の試験条件に基づく評価です。実際の建物であらゆる手口に対して侵入を完全に防ぐことを保証するものではありません。

CPマークは厚みだけでは決まらない
日本ウインドウ・フィルム工業会が公表する2026年の条件では、次の内容を満たす必要があります。
| 確認項目 | 主な条件 |
|---|---|
| フィルム | PET製で剥離フィルムを除く製品全厚が350μm以上 |
| 製品・接着剤 | 工業会の防犯フィルム適合製品に掲載され指定された接着剤を使用 |
| 施工者 | 国家検定の建築フィルム作業1級・2級技能士を対象とする「防犯フィルム施工技能者」が施工 |
| 施工範囲 | ガラスの露出部全面、または呑み込み部分を含むガラス全面に施工。部分貼りは不可 |
| 可動式窓 | サブロック機能付きクレセントと補助錠が必要 |
| ガラス | ガラスの種類・厚み・構成と使用製品の適合条件を満たすこと |
単板のフロート板ガラスは原則として5mm以上、網入り・線入り板ガラスは6.8mm以上などの条件があります。3mm・4mmの複層ガラスは、性能評価試験に合格した対象製品に限られます。
強化ガラスに防犯フィルムを施工した場合は、CPマーク貼付の対象になりません。また、真空層を持つ複層ガラスなど、対象外となるガラス構成もあります。

自宅の窓がCPマークの対象になるかわからない方へ
窓全体・ガラスの刻印・クレセント錠の写真を送っていただければ、確認に必要な内容をご案内します。
相談・現地調査・お見積り後に見送っていただいても問題ありません。
防犯フィルムを選ぶときの確認ポイント
- 製品名・品番が防犯フィルム適合製品一覧に掲載されているか
- 防犯フィルム施工技能者が施工するか
- ガラスの種類・厚み・構成を事前に確認しているか
- 全面貼り・クレセント・補助錠の条件を説明してくれるか
- 熱割れの可能性や施工できない場合も説明してくれるか
- 見積りの範囲・追加費用・保証内容が明確か
防犯フィルム施工業者の選び方は、以下の記事で詳しく解説しています。
👉防犯フィルム施工業者|神奈川・東京でCPマーク対応ならヨリ窓
防犯フィルムと他の防犯対策を比較
| 対策 | 得意なこと | 注意点 |
|---|---|---|
| CP対応防犯フィルム | 既存ガラスを活用し、透明性を保ちながら貫通を遅らせる | 製品・ガラス・施工・補助錠などの条件がある |
| CP対応防犯ガラス | ガラス自体に強い中間膜があり、侵入抵抗を高める | ガラス交換やサッシの適合確認が必要 |
| シャッター・雨戸 | 閉めている間、窓への接近や攻撃を妨げる | 開けている時間帯には窓を守れない |
| 補助錠 | クレセント周辺を破られた場合でも、窓を開けにくくする | ガラス自体の貫通を防ぐものではない |
| 防犯カメラ・ライト | 視覚的な抑止や記録、周囲への異変の通知 | 窓を物理的に強くするものではない |
防犯対策は一つに頼らず、施錠+防犯フィルム+補助錠+光・音・記録を組み合わせることが大切です。
防犯フィルムを優先したい窓
- 1階の掃き出し窓・腰高窓
- 道路や近隣住宅から見えにくい窓
- 塀・植栽・物置などで侵入者が隠れやすい窓
- 勝手口や玄関付近のガラス
- ベランダや屋根から近づける2階の窓
- 店舗・事務所・ショーケースなど資産に近いガラス
すべての窓に同じ対策を行う必要はありません。侵入されやすい窓から優先順位をつけることで、予算を有効に使えます。
CP認定防犯フィルムの費用
ヨリ窓のCP認定防犯フィルム施工料金は、1㎡あたり19,000円~30,000円(税別・材料費と施工費込み)が目安です。
使用製品・ガラスの種類・施工面積・高所作業・既存フィルムの剥離・ジョイント施工などによって金額が変わります。施工面積が5㎡以下の場合は、別途諸経費がかかる場合があります。
施工後の保証について
ヨリ窓では施工確認書・保証書をお渡ししています。フィルムの剥がれや変色などの施工不具合について、防犯フィルムは施工後5年間。詳しい条件は保証書をご確認ください。
ヨリ窓のCP認定防犯フィルム施工事例
ヨリ窓では、戸建住宅・マンション・店舗・事務所などの防犯フィルム施工に対応しています。
平塚市の住宅では、窓・玄関ドア・勝手口・網入りガラスなど合計22枚にCPマーク対応防犯フィルムを施工しました。
現地調査では、窓の採寸だけでなく、ガラスの種類・厚み・構成・クレセント・補助錠・フィルムの適合、熱割れの可能性などを確認します。
防犯フィルムについてよくある質問
防犯フィルムを貼ればガラスは割れませんか?
いいえ。防犯フィルムを貼っても、強い衝撃を受ければガラスは割れることがあります。割れたガラスを保持し、侵入できる大きさの穴が開くまでの時間を延ばすことが主な役割です。
350μm以上ならCP認定防犯フィルムですか?
いいえ。製品全厚350μm以上は条件の一つにすぎません。CP適合製品・指定接着剤・施工者・ガラス・全面貼り・クレセント・補助錠などの条件も確認する必要があります。
防犯フィルムはDIYで貼れますか?
一般的なフィルムを自分で貼ることはできますが、CPマーク対応施工とは別です。CPマークを貼付するには、防犯フィルム施工技能者による所定の施工が必要です。
防犯フィルムは部分貼りでも効果がありますか?
窓の一部分だけに貼る方法では、貼っていない部分から開口部を作られる可能性があります。CPマーク対応では、ガラス露出部全面への施工が必要です。
ペアガラスやLow-Eガラスにも施工できますか?
施工できる場合がありますが、CPマークの対象になるかは、ガラス構成と使用製品によって異なります。熱割れの可能性も含めて事前確認が必要です。
防犯ガラスと防犯フィルムのどちらが強いですか?
製品やガラス構成によって異なるため、単純な順位では決められません。防犯ガラスはガラス交換、防犯フィルムは既存ガラスへの施工が基本です。防犯性能を重視する場合は、どちらもCPマーク対応製品か確認してください。
CPマークがあれば絶対に侵入されませんか?
いいえ。CPマークは所定の試験で一定の防犯性能が確認された目印ですが、侵入を完全に防ぐ保証ではありません。施錠・補助錠・ライト・アラーム・防犯カメラなどとの併用が大切です。
まとめ|防犯フィルムは条件を満たしてこそ意味がある
防犯フィルムは、ガラスを絶対に割れなくする製品ではありません。しかし、CPマーク対応製品を適切なガラスへ全面施工することで、ガラス破りによる貫通や侵入に時間をかけさせることができます。
- 厚みだけで防犯フィルムと判断しない
- CP適合製品か確認する
- ガラスとサッシの条件を確認する
- 防犯フィルム施工技能者へ依頼する
- 全面貼り・補助錠・施錠を組み合わせる
- 「絶対に侵入されない」とは考えない
我が家の窓に防犯フィルムは必要?
まだ施工するか決めていない段階でも大丈夫です。窓全体・ガラスの刻印・鍵まわりの写真をお送りください。
必要な窓とほかの対策を優先した方がよい窓を分けてご案内します。
電話:090-3560-7265
神奈川県・東京都・静岡県東部に対応
執筆・監修
ヨリ窓 代表 早坂 弘貴
国家資格 ガラス用フィルム施工技能士
日本ウインドウ・フィルム工業会認定 防犯フィルム施工技能者
住宅・マンション・店舗・事務所などの窓ガラスフィルム施工経験をもとに、製品のメリットだけでなく、施工できない場合や効果の限界も含めてご案内しています。
参考・出典・引用元
公的・一次情報確認日:2026年8月24日
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