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日射透過率とは?数値の見方・日射熱取得率との違いを専門店が解説

日射透過率とは?数値の見方・日射熱取得率との違いを専門店が解説

 

こんにちは!窓ガラスフィルム施工専門店のヨリ窓です🌿

遮熱ガラスや窓ガラスフィルムの性能表で見かける、「日射透過率」。数値が低いほど暑さを抑えやすそうですが、日射透過率30%を「70%の熱をカットする」と読むのは正確ではありません。

この記事では、日射透過率の意味、数値の読み方、日射熱取得率・遮蔽係数・可視光線透過率との違いを、公的資料と現行JISをもとに分かりやすく解説します。

30秒で分かる結論

日射透過率とは、窓に当たった日射エネルギーのうち、ガラスやフィルムを直接通り抜ける割合です。

日射透過率0.30(30%)なら、所定の測定条件で入射日射の約30%が直接透過するという意味です。ただし、残り70%は反射分と吸収分に分かれ、吸収された熱の一部は室内側へ伝わります。

  • 日射透過率30%=70%遮熱とは限らない
  • 室内へ入る日射熱の総量は、日射熱取得率遮蔽係数も確認する
  • 明るさは、別の指標である可視光線透過率で確認する
  • 製品比較は、ガラス厚・フィルム・施工面・試験規格などの条件をそろえる

日射透過率とは?窓を直接通る日射の割合

日射透過率は、窓ガラスやフィルムに入射した日射エネルギーに対して、反対側へ直接透過した日射エネルギーが占める割合です。通常は0〜1、または百分率(%)で表示されます。

日射透過率 = 直接透過した日射エネルギー ÷ 入射した日射エネルギー

例えば、日射透過率が0.30なら30%、0.55なら55%です。同じ測定条件であれば、一般に数値が小さいほど、窓を直接通り抜ける日射は少ないと読めます。

環境省の環境技術実証事業(ETV)の用語解説では、日射透過率を日射(300〜2500nm)の透過放射束と入射放射束の比として説明しています。これは可視光だけではなく、紫外域の一部から近赤外域までを含む日射全体を扱う指標です。

※300〜2500nmは、上記の環境省ETV資料で日射透過率を説明している波長範囲です。製品比較では、各性能表に記載された試験規格と条件をご確認ください。

そもそも「日射」とは?

気象庁は、日射を太陽から地球が受け取るエネルギーとして説明しています。地表に届く日射の一部は反射され、残りは地表や大気に吸収されて温度を上げます。窓の日射透過率は、この太陽由来のエネルギーが窓をどれだけ直接通過するかを見る値です。

日射透過率30%なら「70%遮熱」?答えは違います

窓に当たった日射は、主に透過・反射・吸収の3つに分かれます。同一の評価条件では、概念上、次の関係になります。

日射透過率 + 日射反射率 + 日射吸収率 ≒ 100%

日射の行き先 意味 室内の暑さとの関係
透過 窓を直接通り抜ける 室内の床・家具・人などに当たり、熱へ変わる
反射 主に屋外側へ戻る 室内へ入りにくい一方、外観の反射感も変わる
吸収 ガラスやフィルムが吸収する ガラス温度を上げ、その一部が室内側にも熱として流れる

残り70%は、すべて屋外へ捨てられるわけではない

日射透過率30%の場合、「直接通らない日射」が70%あることまでは分かります。しかし、その70%が何%反射され、何%吸収されたかは、日射透過率だけでは分かりません。

吸収された日射はガラスやフィルムを温め、その熱の一部が室内側へ伝わります。そのため、室内へ入る日射熱を総合的に見るには、直接透過分と吸収後に室内側へ流れる分を含む日射熱取得率、または基準ガラスとの比を示す遮蔽係数を確認します。

広告表示を見るときの注意

「日射透過率30%」「赤外線を○%カット」「遮蔽係数0.○」は、それぞれ意味が異なります。どの指標を、どの試験条件で示した数字なのかを確認しないまま、すべてを「遮熱率」として比べることはできません。

日射透過率の数値はどう見る?簡易計算で解説

同じ窓に600W/㎡の日射が当たり、ガラス面積が4㎡、日射透過率が0.30と仮定すると、直接透過する日射は次のように概算できます。

600W/㎡ × 4㎡ × 0.30 = 720W

同じ条件で日射透過率0.55なら1,320Wです。単純比較では、0.55から0.30へ下がることで、直接透過する日射に600Wの差が生じます。

ただし、これは数値の意味を理解するための瞬間的な簡易計算です。実際の入射日射は、時刻、方角、太陽高度、雲、ひさし、周辺建物などで変化します。また、吸収後に室内側へ流れる熱を含まないため、室内へ入る総日射熱や冷房消費電力を示す計算ではありません。

異なる製品を比較するときは「分母」をそろえる

日射透過率は、フィルム単体ではなく、特定のガラスに貼った状態で示されることがあります。次の条件が違う数値は、単純に横並びにできません。

  • 元のガラスの種類と厚さ
  • 単板・複層・Low-E・網入りなどのガラス構成
  • フィルムの内貼り・外貼り
  • 試験体がガラス単体か、ガラス+フィルムか
  • 測定規格、標準日射、入射条件

日射熱取得率・遮蔽係数・可視光線透過率との違い

窓やフィルムの性能表には似た用語が並びますが、見ている対象が異なります。

指標 何を示す? 数値の基本的な見方 主な確認目的
日射透過率 日射が窓を直接通り抜ける割合 小さいほど直接透過が少ない 日射の光学的な透過性能
日射熱取得率 直接透過分+吸収後に室内側へ流れる熱の割合 夏の遮熱では一般に小さいほど有利 室内へ入る総日射熱の評価
遮蔽係数(SC) 基準となる3mm透明フロート板ガラスに対する日射熱取得量の比 小さいほど基準ガラスより日射熱を抑えやすい フィルム等の日射遮蔽性能の比較
可視光線透過率 人の目に見える光を通す割合 高いほど一般に明るさ・眺望を残しやすい 室内の明るさと見え方
日射反射率 日射を反射する割合 高いほど反射する日射が多い 日射の行き先、外観の反射感
日射吸収率 ガラスやフィルムが日射を吸収する割合 高いほどガラスが熱を持ちやすい 温度上昇、熱割れ検討
熱貫流率(U値) 室内外の温度差によって通過する熱量 小さいほど熱を通しにくい 断熱・保温性能

日射透過率が「直接通る日射」を見るのに対し、日射熱取得率は「最終的に室内側へ入る日射熱」を見ます。詳しくは「日射熱取得率とは?数値の見方・日射透過率との違い」もご覧ください。

遮蔽係数0.50も、「熱を50%カット」という意味ではありません。基準となる3mm透明フロート板ガラスを1とした比較値です。詳しくは「遮蔽係数とは?数値の意味と正しい見方」で解説しています。

「赤外線カット率」とも同じではない

赤外線カット率は、メーカーや製品資料によって対象とする波長範囲や算出方法が異なる場合があります。一方、日射透過率は日射全体を対象にした性能値です。

赤外線カット率だけで室内へ入る総日射熱を判断せず、日射透過率、日射熱取得率または遮蔽係数、可視光線透過率を同じ条件で確認するのが安全です。

日射透過率は低いほど良い?一律の正解はありません

夏の西日対策では、日射透過率が小さい製品は直接透過する日射を抑えやすくなります。しかし、すべての窓で「最も低い数値」が正解とは限りません。

  • 冬に取り込みたい日射も少なくなる
  • 製品によっては室内が暗く感じる
  • 反射率が高いと外観や夜間の見え方が変わる
  • 吸収率が高いとガラス温度が上がりやすい
  • 元のガラスとの組み合わせによって施工可否が変わる

日射透過率が低くても、必ず暗いとは限らない

日射透過率は日射全体、可視光線透過率は人の目に見える光を対象にした別の指標です。そのため、近赤外域などの透過を抑えつつ、可視光を比較的多く通す高透明タイプもあります。

ただし、数値だけでは色味、反射感、昼夜の見え方までは分かりません。可視光線透過率・可視光線反射率と実物サンプルを一緒に確認しましょう。

窓の方角と用途で優先順位を変える

窓の条件 日射透過率の考え方 一緒に確認する項目
西向き・東向き 低い角度の日射が入りやすく、直接透過を抑える優先度が高くなりやすい 日射熱取得率、眩しさ、在室時間
南向き 夏の遮熱と冬の日射取得のバランスを考える ひさし、季節、冬の暖かさ
店舗・ショールーム 暑さだけでなく採光や商品の見え方も重視する 可視光線透過率、色調、反射感
複層・Low-E・網入り フィルム性能より先に、ガラス構成と施工可否を確認する 施工面、熱割れリスク、メーカー適合

窓からの暑さ対策を、日よけ・カーテン・フィルムまで含めて比較したい方は、「窓の暑さ対策|遮熱フィルム・日よけ・カーテンの考え方」も参考にしてください。

日射透過率を見て遮熱フィルムを選ぶ6つのポイント

  1. 最初に元のガラスを確認する
    単板、複層、Low-E、網入り、合わせガラスなどで、施工可否や性能の表れ方が変わります。
  2. 「ガラス+フィルム」の同一条件で比較する
    ガラス厚・フィルムの施工面・試験規格が異なる数値を単純比較しないようにします。
  3. 日射熱取得率または遮蔽係数も見る
    日射透過率だけでは吸収後に室内側へ流れる熱を含む総日射熱を判断できません。
  4. 明るさと反射感を確認する
    可視光線透過率・反射率と実物サンプルを見て昼夜の見え方を確かめます。
  5. 日射吸収率と熱割れリスクを確認する
    ガラス構成・窓の影・カーテンや家具との距離なども含めて事前検討します。
  6. 「何を優先するか」を決める
    西日の暑さ・眩しさ・明るさ、・外観・冬の日射取得など部屋ごとに優先順位を整理します。

性能表の数字だけでは選びきれない方へ

ヨリ窓では、窓の写真・サイズ・方角・ガラスの種類・残したい明るさを確認し、同じ条件の性能値とサンプルを見ながら候補を整理します。

神奈川県・東京都・静岡県東部で、ご相談・お見積りは無料です。
相談だけ・窓1枚・費用の目安だけでも大丈夫です。

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日射吸収率が高い製品は、熱割れ検討が特に大切

日射透過率を下げる方法には、主に日射を反射する方法と、ガラス・フィルムで吸収する方法があります。吸収された日射によってガラス温度が上がり、ガラス中央部とサッシに隠れた周辺部の温度差が大きくなると、条件によっては熱割れにつながります。

特に、網入りガラス、複層ガラス、Low-Eガラス、部分的に影がかかる窓、ガラス近くに厚手のカーテンや家具がある窓などは、施工前の確認が欠かせません。「よく遮るフィルム」ほど何にでも貼れるわけではない点に注意してください。

環境省・JISなどの公的資料から分かること

  • 環境省の環境技術実証事業(ETV)資料は、日射透過率を日射の透過放射束と入射放射束の比と定義し、窓に当たる日射を透過・反射・吸収・再放射に分けた熱収支を示しています。
  • 環境省のETV報道発表は、窓用日射遮蔽フィルムを、窓ガラスの遮蔽性能を高めて日射熱の侵入量を抑える、既存建築物にも適用可能な技術の例として説明しています。
  • JIS R 3106:2019は、板ガラスの可視光に対する透過率・反射率、日射に対する透過率・反射率・吸収率などを分光測光器で求める試験方法を規定しており、2023年に内容が確認された有効な規格です。
  • JIS A 5759:2024は、建築物の窓や出入口などのガラスに用いる建築窓ガラス用フィルムについて定める、現在有効な規格です。
  • 気象庁は、太陽から届くエネルギーの一部が反射され、残りが地表や大気に吸収されて温度を上げる仕組みを説明しています。

公的資料の読み方

環境省のETV資料は、第三者機関が試験した性能を公表する事業の資料であり、JISのような規格適合認証そのものではありません。本記事では、用語の定義と熱収支の説明根拠として参照しています。個別製品は、現行のメーカー技術資料と施工可否を別途確認してください。

建築窓ガラス用フィルムの規格について詳しく知りたい方は、「JIS A 5759とは?窓ガラスフィルム規格とCPマークの違い」もご覧ください。

日射透過率についてよくある質問

Q1. 日射透過率とは、簡単にいうと何ですか?

A. 窓に当たった日射エネルギーのうちガラスやフィルムを直接通り抜ける割合です。数値が小さいほど同じ条件では直接透過する日射が少ないと読みます。

Q2. 日射透過率30%は、70%の熱をカットする意味ですか?

A. いいえ。30%が直接透過することを示しますが、残り70%は反射分と吸収分に分かれます。吸収された熱の一部は室内側へ伝わるため、総合的な遮熱性能は日射熱取得率や遮蔽係数も確認します。

Q3. 日射透過率は低いほど良いですか?

A. 夏の直接日射を抑える目的では低い方が有利になりやすいものの、冬の日射取得・明るさ・外観・日射吸収率・ガラスとの適合も考える必要があります。すべての窓に共通する最適値はありません。

Q4. 日射透過率と日射熱取得率の違いは何ですか?

A. 日射透過率は日射が直接通り抜ける割合です。日射熱取得率は、直接透過する日射に加え、ガラスやフィルムが吸収した後に室内側へ流れる熱も含みます。

Q5. 日射透過率と可視光線透過率の違いは何ですか?

A. 日射透過率は日射全体のエネルギーが通る割合や可視光線透過率は人の目に見える光が通る割合です。そのため、日射透過率が低い製品でも、必ずしも同じ割合だけ暗くなるわけではありません。

Q6. 赤外線カット率が高ければ、日射透過率も低いですか?

A. 必ずしも同じではありません。赤外線カット率は対象波長や算出方法が資料ごとに異なる場合があります。日射透過率や日射熱取得率、遮蔽係数を同じ試験条件で確認してください。

Q7. 遮熱フィルムを貼れば日射透過率を下げられますか?

A. 元のガラスだけの状態より日射透過率を下げられる製品があります。ただし、低減量は製品とガラスの組み合わせで変わり、日射吸収による温度上昇や熱割れリスクの確認も必要です。

まとめ|日射透過率は「直接通る日射」を示す数字

  • 日射透過率は、入射日射のうち窓を直接通り抜ける割合
  • 日射透過率30%は70%の熱をカットする意味ではない
  • 残りは反射と吸収に分かれ吸収熱の一部は室内側へ伝わる
  • 総日射熱は日射熱取得率・遮蔽係数・明るさは可視光線透過率も確認する
  • 同じガラス・施工面・試験規格など条件をそろえて比較する
  • フィルムは日射吸収率と熱割れリスクまで確認して選ぶ

暑さは抑えたい。でも、暗さや反射はできるだけ避けたい。

そのようなご希望も日射透過率だけでなく、日射熱取得率・遮蔽係数・可視光線透過率を一緒に見ることで整理しやすくなります。ヨリ窓では、施工できるか分からない段階からご相談いただけます。

神奈川県・東京都・静岡県東部対応。相談だけ、窓1枚からでも大丈夫です。

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参考・根拠資料

本記事は、以下の公的・一次資料を確認し、一般の方にも分かりやすい表現に再構成しています。規格や製品性能は改定される場合があるため、施工時は最新情報も確認します。

情報確認日:2026年7月27日

執筆・監修

窓ガラスフィルム施工専門店 ヨリ窓|代表 早坂 弘貴

神奈川県・東京都・静岡県東部を中心に、住宅・マンション・店舗・オフィスの遮熱、UVカット、目隠し、防犯、飛散防止フィルムを施工。窓の方角、ガラス構成、用途、熱割れリスクを確認し、目的に合うフィルム選びをご案内しています。

※本記事は一般的な判断材料を提供するもので、個別の窓における性能や施工可否を保証するものではありません。

 

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